冬の悩みが、夏にも現れる
「冷え性」は通常、冬に悩むものだと思われがちです。しかし、8月の真夏でも、手足の冷えや肩こりを感じる人は少なくありません。日本では、これを「クーラー病」と呼ぶこともあります。
その原因は、暑い屋外を歩いたあとに、冷たく乾燥したエアコンの風の中で何時間も過ごすことにあります。身体は、まったく異なる2つの温度環境を何度も行き来することになり、多くの人にとって、その変化に身体がなかなか追いつけなくなります。
身体の中では何が起こっているの?
アーユルヴェーダでは、これを明確に説明することができます。
風と動きのエネルギーである「ヴァータ」は、本来、冷たい・乾燥している・軽いという性質を持っています。そして、エアコンの環境にも、この3つの性質が共通しています。
冷房の効いたオフィスで長時間過ごしていると、ヴァータが高まりやすくなります。ヴァータが過剰になると、特に手足の血流が弱まりやすくなります。また、消化力が低下したり、神経系がいつもより敏感になったりすることもあります。
だからこそ、クーラー病では、単に指先が冷たくなるだけではありません。お腹の張り、眠りの質の低下、頭がぼんやりするような感覚なども、一緒に現れやすくなります。

本当に身体を消耗させるのは、「暑さから寒さへの切り替え」
問題は、冷たい空気そのものだけではありません。
身体に負担をかけるのは、暑さと寒さを何度も行き来することです。
35度の猛暑の屋外を歩いたあと、20度に設定されたエアコンの下に座る。そんな環境では、身体の血管は一日の中で何度も収縮と拡張を繰り返さなければなりません。
アーユルヴェーダでは、このような繰り返される温度変化による刺激は、一定の寒さにさらされること以上に、ヴァータを乱しやすいものと考えます。
一日を通して身体を守る、小さな習慣
エアコンを止める必要はありません。
大切なのは、身体がこの温度差にうまく対応できるようにサポートすることです。
- 冷房の効いた部屋で過ごすために、薄手のカーディガンやストールをデスクに置いておく
- まずは首、腰、足元を冷やさないようにする。ヴァータはこうした部位に影響が出やすいためです
- 氷の入った飲み物ではなく、温かい白湯を少しずつ飲む
- 血流を保つために、1時間に1~2分程度は立ち上がって身体を動かす
- 寝る前に、温めたセサミオイルを少量、手や足になじませる
このうち2~3個を取り入れるだけでも、数日で違いを感じる人は多いでしょう。
一日中エアコンの効いた環境にいるときの食事
ここでは、食べるものも想像以上に大切です。
冷たいサラダや氷の入った飲み物は、すでに冷えと闘っている身体に、さらに冷たさを加えることになります。
- 冷たいものや生のものより、温かく調理した食事を選ぶ
- 消化を活発に保つために、昼食にショウガやブラックペッパーを取り入れる
- 夕食まで食事を先延ばしにするのではなく、昼食を一日の中で最もボリュームのある食事にする
- 特にオフィスが寒い日は、アイスコーヒーを控える
温かい食事を選ぶことで、周囲の環境が冷えている中で、身体が補わなければならない負担を一つ減らすことができます。

夜の短いリセット習慣
暑い屋外とエアコンの効いた室内を一日中行き来して過ごしたのなら、就寝前には身体をきちんとリセットしてあげましょう。
温めたセサミオイルを使って、手、足、腰を中心に短時間のセルフマッサージを行うことで、乱れたヴァータを落ち着かせ、眠る前に血流を整えるサポートになります。
5分ほどで十分です、長時間かけて行うなど難しくとらえる必要はありません。一日の中で何度も温度差にさらされた身体にとって、素早くリセットするための「リセットボタン」のようなものです。
快適さと健やかさは両立できる
エアコンのない夏の生活に戻る必要はありません。暑さの中で汗をかき続けることを、誰も求めているわけではありません。
大切なのは、暑さと寒さを繰り返し行き来することで、知らず知らずのうちに身体が消耗してしまうのを防ぐことです。
薄手の上着、温かい水、温かい食事、そして短時間の夜のオイルマッサージ。
この4つを意識するだけでも、日々の冷え対策の多くをカバーすることができます。
あなた自身の体質が冷えにどのくらい敏感なのかを知るために、ぜひ私たちのドーシャ診断をお試しください。
また、このような日々のケアに適した成分を取り入れた、私たちのハーブ製品もチェックしてみてください。